中華料理屋や台湾料理屋などで、たまに見かける料理「ピータン」は、中華料理の定番おかずです。
主に前菜のイメージが強いピータンを食べてみたいけど、なんか臭いがキツい方も少なくないでしょう。
今日はピータンの美味しい食べ方、また苦手な人でも美味しく食べれる方法をご紹介します!
この記事を書いた人
台湾出身、日本文化と歴史が好きで2014年から日本在住。大好きな台湾料理は臭豆腐です!
ピータンはどんな食べ物?
初めてピータンを見た人は「なにこれ?!」と思う方は多いでしょう。
たまごの形にしているが、見た目は真っ黒で、卵黄ではなく、卵黒になっていて、「毒があるじゃないの?」と思っちゃいますね。
ピータンの作り方
実はピータンはアヒルのたまごを特殊な方法で熟成・発酵したものです。納豆のようなイメージと考えた方がわかりやすいでしょう。
ピータンの伝統的な作り方は、石灰(せっかい)や木炭を混ぜた粘土をアヒルの殻に塗りつけ、もみがらをまぶして冷暗所に2~3ヶ月ほど放置します。
それにより、アヒルの殻の内部がアルカリ性となり、タンパク質が変性して固まります。最終的に、今皆さんが見たピータンになります。
ピータンの由来と逸話
ピータンの由来は色々な説がありますが、どちらも偶然に発見したことです。もっとも言われるのが、次のような説です。
中国の明の時代に、ある家のアヒルが石灰の中にたまごを産め、2ヶ月後に発見したら、たまごの中に既に固まり状態になったのがピータンの由来と言われています。
今で考えると、あまりもありえない話ですが、昔の人が食べてみようとする勇気は、やはりすごいなと感じますね。
また当時、中国に行った外国人はピータンのことを知らなく、単純にたまごが長い時間放置していたからピータンになったと思い、「百年卵」や「千年卵」とも呼ばれました。
ピータンの味・臭い・食感
では、一番関心なのは「ピータンはどんな味するの?」のことでしょう。
ピータンは特独なアンモニアの臭いがするため、美味しいかどうかは人次第なので、はっきりは言えません。
味はコクがあって、ほんの少しの塩味がついているものが多いです。臭いが気にしなければ、味はそこそこ美味しいと思います。
食感的には、卵白は黒いゼーリーのような食感で、卵黄は濃厚などろ状態になり、食感は見た目より楽しめます。
台湾では、かなりポピュラーな食べ物のため、好きな人が大勢いらっしゃいます。
しかし、台湾出身のわたしでも、ピータンを小さく刻んでから食べられるが、大きく一口で食べると、なんかちょっと気持ち悪くなるんです。(苦笑)
ピータンを買う方法とお値段
ピータンを食べて見たいけど、一般的なスーパーにはあまり見かけないでしょう。
中華街や台湾食材の店であれば、売れている店もありますが、わざわざ探しにいくのが面倒臭いです。
そんな方に、楽天やYahooショッピングなどで、ピータンを取扱う店がたくさんあり、6玉入りで約600円になりますので、ぜひネットで買ってみてください。
台湾でピータンの値段
ちなみに、台湾でピータンはよく見られる食べ物で、庶民的な味のため、値段も高くはありません。
1玉約15~20元(50〜70円ほど)で、普段も食堂でよく注文されます。
また、4玉や6玉パックで販売することが多く、台湾の一般的なスーパーなどでも売られています。
ピータンの剥き方と切り方
ピータンの剥き方は、まずカラの泥をキレイにするため、流れ水でピータン全体を洗います。
洗い終わった後に、ゆでたまごと同じで、テーブルなどの角のところにピータンを軽く叩き、カラの部分にヒビを入れます。
そして、テーブル上にピータンを軽く押しながら回転し、全体にヒビを入れ、そうすると、ピータンのカラは簡単に剥けます。
ピータンの切れ方に関しては、基本的に半分やさらに四分の一に切るのが多いですが、ピータンの外側の臭いが強く、苦手な方は、輪切りがおすすめです。
ピータンの食べ方
一般的には、何かの料理と一緒に食べることが多いピータンは、そのまま食べるのも可能です。それでは、ピータンの食べ方を紹介します。
そのまま食べる
台湾では、ピータンを前菜として食べる以外に、お酒のともとして食べることも多いです。
お酒のつまみであれば、そのまま食べる方が、ピータンの味を一番味わえます。
タレなどの調味料で食べる
そのままだとちょっとキツいなら、醤油やタレをつけて食べるのもおすすめです。
また、刻みネギやニラを加えて、ピータンの臭いを薄くすることもできます。
醤油に関しては、甘口のほうがまろやか感じます。また、一番おすすめのは、日本であまり見られない台湾の甘口とろみ醤油です!
日本の醤油と違って、ちょっととろみがある台湾の定番醤油です。水餃子や蒸し肉料理にもとても合います!
他の食材と調理して食べる
ピータンを食材として料理するのが、一番よく見られる食べ方です。
苦手な方でも、料理によってピータンの臭いが薄くなり、美味しく食べられます。
台湾では、炒め料理が多いため、ひき肉や他の野菜と一緒に炒めることも多いです。
また、お粥やスープなどに入れて、具材として食べることもよくあります。
苦手な人でもピータンを美味しく食べれる方法
「やはり怖いけど、食べてみたい!」という方は、苦手な人でも美味しく食べられるおすすめのピータン食べ方を紹介します。
放置すると臭いが薄くなる
ピータン臭いの元は、作る時に外側にあった石灰(せっかい)によるアンモニア臭ですので、殻を剥いた後にしばらく放置すると、臭いが薄くなります。
冷蔵してから食べる
ピータンの殻を剥いた後に、冷蔵庫に入れて冷やし、そうすると、食べる時の臭いが薄く感じます。
ピータンを小さく刻むこと
ピータンを小さく刻めば、味が薄く感じるし、真っ黒な怖いイメージも感じれなくなります。わたしも基本的にこのような食べ方で食べています。
ピータンを他の味が濃い食材などと一緒に
肉やネギ、ニラなどの味が濃い食材と一緒に料理して食べるなら、ピータンの特独の臭いがかなり軽減されます。
そして、ピータンの味や食感が楽しめるため、新たな料理に出会えるかもしれません。
台湾本番のピータンレシピ
台湾本番のピータンレシピを紹介します!
定番中の定番「ピータン豆腐」
- とうふ 1丁
- ピータン 2玉
- とろみ醤油などお好みのタレ
ピータンを等分に切り、冷奴に乗せて、醤油をかけるシンプルな一品です。おかずやおつまみなど人気で、食堂にはよく見られる料理です。
本番台湾では、先ほど紹介したとろみ醤油をつけて食べるのが一般的で、お好みのタレなどでもオッケーです。
とろみ醤油に興味がある方は、楽天やYahoo!ショッピングで買い求めます。
庶民の味「ピータン豚肉粥」
- 米 1盒
- ピータン 2玉
- 豚ひき肉 100g
- しいたけ 2本
- ネギ 少々
- しお 少々
- 白胡椒 少々
- とじたまご お好み
台湾でお粥を売っている食堂であれば、ほぼ定番なのは「ピータン豚肉粥」です。台湾では「皮蛋瘦肉粥」(ピータンソーローゾォー)と呼ばれます。
小さく刻んだピータンと豚肉、しいたけ、ネギなどさまざまな食材と一緒に煮込んだ粥で、ピータン料理の中にわたしが大好きな料理です。
特に寒い時期やお腹の調子が悪い時に、とてもおすすめの一品です!
米に合う「蒼蠅頭」
- 豚ひき肉 300g
- ピータン 2玉
- ニンニク 1粒
- しょうが 少々
- ニラ 1束
- 醤油 適量
- 鷹の爪 お好み
見た目は台湾庶民料理ルーローと似ている「蒼蠅頭」(ツァンイントウ)は、ご飯にすごく合う料理です。
台湾では、ご飯に何かをかけて食べる習慣があり、ルーローハンや三杯鶏、角煮などのように、ご飯が進む料理が多いです。
蒼蠅頭は、フライパンに油を引き、豚ひき肉に焼き色をつけた後に、ピータンとニラを入れて食材全体火を通したら完成です。
ニラ以外に、クウシンサイやネギなど、お好みの野菜で炒めるのも美味しいです。
辛さが好きな方なら、鷹の爪と一緒に炒めると、台湾ミンチのようにピリ辛で、お米消費量の倍増が必至です!
ピータンの他にもたまごの食べ方
ピータン以外に、台湾ではいくつ特別なたまごの食べ方があります。
うずらピータン
ピータンは一般的にアヒルのたまごで作られたですが、うずらのたまごで作ったピータンもあります。
一般的なピータンより小さいため、ちょっとだけ食べたい方にはおすすめです。
鹹蛋(シェンタン)
「鹹蛋」はアヒルのたまごを塩で漬けた漬物です。アヒルのたまごを丸ごと塩水の中に一ヶ月漬けたため、ものすごく塩っぱくて、塩辛いです。
一般的にはお粥に入れることが多いが、すでにしお味がついているため、調味料要らずに、他の食材と一緒に炒めるのも可能です。
茶葉蛋(チャーイエダン)
台湾に行ったことある方なら、コンビニの自動ドアを開けた瞬間の匂いは印象的でしょう。
それは、台湾のコンビニでほぼ全店舗が売れている「茶葉蛋」の匂いです。
茶葉蛋は茶っぱと色々さまざま漢方薬で一緒に煮込んだたまご料理で、わたしは大好きでコンビニに行く時はよく買います。
漢方薬が苦手な方なら、こちらの材料を用意できれば、漢方薬匂いがない茶葉蛋を簡単に作れます。
- 鶏たまご お好み
- 茶っぱ(紅茶がおすすめ) 適量
- 醤油 適量
- コーラー 適量
「え?コーラー?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
コーラーを使った理由は、酸性の成分が入っているため、たまごの殻を柔らかくにして、味をしっかり染み込ませるほか、コーラーの色でたまごをさらに茶色っぽくなるためです。
基本的にこちらの材料で煮込めば作れますが、もっと味を染み込ませたい方は、たまごがある程度茹でた後に、殻にヒビを入れて煮込み続けば、もっとお茶の香りを楽しめます。
ピータンの美味しい食べ方まとめ
今回は台湾の庶民の食べ物「ピータン」のおすすめ食べ方やレシピを紹介しました。
ピータン以外もたくさんな台湾特有な食べ物があり、今後も少しずつ紹介したいと思います!
台湾料理屋さんでピータンを初めて食べて美味しいなーと思ってました。
業務スーパーでお手頃な価格のピータンを見つけてついに買ってみました!
ありあわせの材料でしたがなかなか美味しいピータン豆腐が作れました!
ありがとうございました〜!
他のお料理にも作ってみます♥
記事を読んで頂いて、ありがとうございます!
そう言ってくださって、とても嬉しいです!!!
今後も頑張って台湾の料理について発信していきます!~^^/
台湾の松花ピータンが好きなので、詳しい食べ方のレシピを掲載して頂き、ありがとうございます!(^o^)/
茶葉蛋(チャーイエダン)初めてお聞きする卵料理ですが、身体に良さそうですね!台湾に行きたくなってきました。
コメントありがとうございます〜^^
茶葉蛋は基本的に八角の匂いがありますが、とても美味しいですよ!
ぜひ食べてみてください!